電気ポットって省エネのためにいろいろ機能がついているのだけど、よ
く考えると疑問に思ってきたのだ。
たとえば…沸騰後自動的に90℃で保温する機能が標準になっている機種
が多いが、コーヒーをドリップしたいときはもう少し高めの方が良い。
会社でもそのために再沸騰ボタンを押すことになる。
これで2分ぐらいは待つ。すぐに使えるはずの電気ポットなのに…
また、カタログを見ると湯沸しのためにずいぶん電気代がかかる。
ま、満水状態での計測だけど。
でも、電気ポットって用もないのにたくさんお湯を入れておきたくなる
もの。保温効率も満水時の方がいいのでそういう人って多そう。
で、湯沸しに電気代がかかってしまう。
真空断熱タイプでも2,2Lで年間6500円ぐらいかかる。
電気ケトル、なんか安っぽい響きだ。
似たものとして、ホテルにある、コップ1杯分専用の電気湯沸しサーバ
ーがある。タイガー魔法瓶のカタログに載っていたけど、あれは300Wし
かないらしい。どうりで時間がかかるわけだ。
ところが、ティファールは1250~1450W。4倍以上のパワーがある。
カタログなどを見ると、コップ1杯の水を45~60秒で沸かせてしまう。
「ホントか?」と思ったが、ブレーカーを気にするほどのパワーをコッ
プ1杯の水に使えばそれぐらいで沸くのだろう。
前置きが長くなったが、買ったのがティファールの「アプレシア」。
ヨドバシで値切って(笑)、なんとか300円引きの5680円。こんな安いも
のまで値切るのは関西人の性か。
もっとも、ネット通販では送料込4800円とか安いところはあるけどね。
容量は0.8L。コップ5杯分だが、1人暮らしだと満水にして沸かすこと
はないだろう。カップラーメンとかも全く食べないし。
ティファールの電気ケトルでは最小サイズ。これにするか、1.2Lの「ジ
ャスティン」にするか最後まで迷った。価格はジャスティンが5280円と
なぜか安い。安い理由を店員に聞いてもはっきりしない。
ただ、やはり大きいのと沸騰してから電源が自動的に切れるまでの時間
が若干長い。その分電気はムダに使われる。
で、アプレシアにしてみた。デザインは今ひとつと思っていたけど。
箱を開けると、中には本体と置き台が入っているだけ。シンプルだ。本
体の底は全面ステンレスで、置き台の中央が盛り上がっているが、そこ
が接点になっていて、ステンレスが発熱するのだろう。この置き台、裏
返してみるとコードを巻いて収納できるようになっている。こうしたち
ょっとした工夫が嬉しい。ただ、日本の掃除機のようにコードリール付
ではないので、自分でくるくる巻かなくてはならないけど。
置き台に本体をセットするとこのようになる。
写真右にあるのがスイッチ。水を本体に入れて置き台にセットしたらこ
のスイッチを押すだけ。沸騰するとこのスイッチは自動的に切れる。メ
カニカルスイッチなので「パチン」と音がしてわかりやすい。ただし、
音そのものは大きくないので、台所仕事をしながらだと音が聞こえない
可能性が大。
ふたはボタンを押すだけで開け、90度開いたところで固定できるのが便
利。ただし、ふたは外せない。
さて、ためしに水を沸騰させてみた。
計量カップで500cc計って入れてみたが、0.5Lの目盛りよりも下までし
か入らない。時計を見ながらスイッチオン。
沸騰してスイッチが切れるまで2分37秒かかった。
個人的には十分速いと思う。コップ1杯なら確かに1分程度だろう。
さっそく、インスタントスープとココアとお湯を沸かして飲んでみた。
欲しいときにすぐお湯が使えるのは想像以上に便利。何より電気ポット
に比べてはるかに小さく軽い。車なら旅行に行くときに持っていける。
ヘアードライヤーを使えるところなら、この電気ケトルだって大丈夫な
はずだ。